【終了】特集展示「卯ー仏像とうさぎ」「法会と荘園ー大仏殿修正会ー」

2022年12月23日(金)〜2023年2月2日(木)

 

「卯ー仏像とうさぎ」

2023年は卯(う)年です。兎(うさぎ)は仏教でも馴染みのある動物です。仏教説話には自分の身を食料として老人へ捧げた兎を憐み讃え、帝釈天が月に兎の影を留めたというお話が語られています。飛び跳ねる兎のように、2023年が明るく元気な世界となることを祈念し、今回は仏像に表された兎をご紹介します。

〈展示品〉

 ・十二神将像のうち卯神 木造彩色 平安時代(12世紀)

 ・月天像 江戸時代 紙本著色 江戸時代(17-19世紀)

 ・十二天屏風(六曲一双のうち一隻) 絹本著色 江戸時代(17-19世紀)

 

「法会と荘園ー大仏殿修正会ー」

東大寺では現在でも一年を通して多くの法会が行われています。お正月に大仏殿で修される「修正会(しゅしょうえ)」はその年の初めに自らの罪を懺悔(さんげ)し、一年間の平安や五穀豊穣を祈る法会です。鎌倉時代には仏前へのお供えや出仕する僧侶の供料とするための財源として、法会ごとに特定の荘園が割り当てられ年貢が納められていました。修正会については伊賀国(現在の三重県)の鞆田荘(ともだのしょう)がその役割を担っていたことがわかっています。ここでは東大寺を支えた地域の一例として、大仏殿修正会と鞆田荘についてご紹介します。修正会についてはこちらをごらんください。

〈展示品〉

 ・東大寺学侶連署起請 紙本墨書 鎌倉時代・文永6年(1269)

 ・東大寺年中行事 紙本墨書 南北朝時代(14世紀)

 ・大仏殿修正会東方出仕衆請定 紙本墨書 鎌倉時代・永仁2年(1294)