○過去帳「青衣の女人」


二月堂での修二会の期間中、実忠忌が勤められる3月5日の夜と お水取りの行事が行われる3月12日の夜に、二月堂内陣において、 練行衆により、「東大寺上院修中過去帳」が読み上げられます。

「過去帳」とは亡くなった方の名前を書き記したものなのですが、 二月堂の内陣に納められている過去帳のことを特に「東大寺上院修中過去帳」 と呼んでいます。その中には奈良時代から現在に至る歴史上、東大寺や 二月堂に関係した人々、或いは修二会に参籠した僧侶等の名前が記されており、その人たちの冥福を祈るために特に読み上げられます。

鎌倉時代、承元年間(1207-1211)のことになるのですが、修二会中、集慶(じゅうけい) という僧侶が過去帳を読み上げていたところ、その前に青い衣の女性が現れ、 「何故わたしを読み落としたのか」と、恨めしげに問うたといいます。 集慶がとっさに低い声で「青衣(しょうえ)の女人」と読み上げると、その女人は幻のように消えてゆきました。


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