メッセージ
| ■ | 東日本大震災・義援金協力について |
| ■ | 表白 |
| ■ | 共同メッセージ |
表白
惟(これ)時春露輝く今日、本坊襖絵等の公開に当たり、東大寺一山大衆、此処聖武天皇殿に集いて、本願聖霊の寳前を飾り奉り、東日本大震災に因り倒れたる幽魂の菩提を祈ると共に、被災されし人々に思いを寄せ、更には震災からの復興を祈らんが為、一座の法莚を延べ奉る。
夫れ惟(おもんみ)るに、平成二十三年三月十一日、地震地を裂き、津波群類を泥海に浚う(さらう)。言いて餘りあり記して益無しと雖も、未だ萬霊泥中に伏するを聞き、落涙頬を洗い、五内の丹心を摧(くだ)く。更には原子力発電所の崩壊を来たし、今猶不安世界を覆えり。
此処に我等、仏恩の広大なる事に想いを馳せ、本願聖武天皇の寳前に灯(ともしび)を掲げ、群霊の冥福を祈ると共に、佛縁に託して広く功徳を廻らし、震災の復興に資せん事を願う。
夫れ東大寺盧舎那大仏は本願聖武天皇造顕せられて由り以来(このかた)、重ねて戦火を被(こうむ)ると雖も、人皆心力を尽くし、神霊感を致して遂に復興成り、常住不滅、実報寂光の生身の御身と準(なぞら)えらるる処也。
四天常に来たりて擁護の恩(めぐみ)を施し、群生(ぐんじょう)を抜済して災(わざわひ)除(のぞ)こり、一切の災障皆消殄(しょうてん)せしめんとは此れ光明皇后の祈らるる処也。
冀(こいねが)わくは、震災に倒れたる萬霊、広く佛縁を蒙りて当来には蓮池の花に遊び、被災の男女老少、憂愁(うしゅう)を掃い、心折るる事無く、共に支え、共に保ち、盧舎那仏一切諸仏菩薩慈悲哀愍の加護を得て、遂には日日行住の営みを復さん。
更に願わくば、重々無尽の群縁、復興支援の興善を支え、一念一声というとも、追善を祈り復興に与力せん者(は)、共に等しく菩提の因を結び、生生世世、在在所所、必ず妙力に依って長らく景福を保たん事を。
本願聖霊の御前に敬って白(もう)す
平成二十三年四月五日
華厳宗管長東大寺別当大僧正 公敬
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